何気ない私の一言で、熱いマッシュアッパーたちを動揺させてしまったとしたら申し訳ありません。
先日の記事で、出張JAWSの存続の危機を仄めかすような発言があったことを受け、いろいろとお騒がせしております。
このことは、単に「出張JAWS」が閉鎖に追い込まれるかどうかという個別の問題ではなく、多くの無償APIが一様に抱える共通の課題が、非常に具体的な事例として現われたことが原因だと思います。
GOGAの石丸さんがブログで書かれている通り、「構築の意味ではゼロから作るよりも遥かに簡単なマッシュアップも、維持と言う点に関しては現実問題として可用性対策というのは避けて通れない大きな課題である」ということは、ほぼすべてのマッシュアッパーが感じている根源的な問題だと思います。
「最初に使うのはタダだけど、誰がどうやって維持するの?」という疑問は、インターネットの黎明期にも、OSSが普及し始めた当初にもよく耳にした言葉のような気がします。
新しいものが登場したときというのは、従来の枠組みだけではなかなかうまく行かないので、その様子を見て悲観的な意見が大勢を占めるのは自然なことだと思います。でもその都度、新たなビジネスモデルを考え出して壁を乗り越える人が現れるものではないでしょうか。
さて、無償WebAPIの維持についてみてみると、ショッピング等の実利に顧客を誘導する役割を担うなど、間接的に収益に結びつくと考えられるAPIであれば十分に維持されていくのでしょうが、そうでないものをどう維持していけばよいかが大きな課題です。
従来のWebサイトなら、広告という手段で乗り越えられたのかもしれませんが、WebAPIの場合にはそうもいきません。
具体的な例としては、ニュース、天気予報、時刻表、経路検索、占い、各種辞典(国語、英和、和英、郵便番号)など、それはそれは無数に存在し、かつどれも非常に我々の日常生活に身近なサービスばかりです。
天気予報をWebAPIで無償提供するとして、さぁ一体、どうやって維持していけばよいでしょう。
天気予報を配信するためには、サーバー設備等のインフラの確保はもちろんですが、日々の気象データを収集もしくは購入し、それをシステムに登録するという作業が伴いますので、とても個人が趣味やボランティアで維持できるレベルのものでないことは容易におわかりだと思います。
時刻表にしても同じです。天気予報ほどのデータ更新頻度でないにしても、そのデータ量は膨大なうえ、多様な検索条件(路線、乗降駅、列車種類、時間帯など)にも対応させる必要があるでしょうから、結構なシステム規模になってしまいます。
まして、その時刻表を高度な手法で解析し自動的に乗換経路を求める「経路検索サービス」ともなれば、それはもう大変です。鉄道・航空機・バス・フェリーなど多種多様な時刻表、それぞれの区間ごとの運賃、さらには特急料金や割引料金なども考慮に入れるシステムとなると、無償提供などとても考えられません。
もちろん、資金力のある大企業が社会貢献のためにこのようなサービス提供をするケースがないとは言い切れませんが、もしそういう方法でしか維持できないのだとすると、本来はビジネスとして成り立たないということになってしまいます。
こんなわけで、課題をあげればきりがありませんので、これ以上の現状分析は、悲観論を得意とする評論家にお任せするとして、個人的には、近い将来このような現状を打開する新たなビジネスモデルが登場するに違いないと思っています。
私自身、そのようなビジネスの一翼を担うことを目指して起業したわけですから・・・
続きはまた。
コメント (4)
出張JAWSのエントリを読んで、私もコメントをしようかと思っていたのですが、各方面から反響があったようですね。個人的には、プロトタイプを驚速で作るために、無償WebAPIを使って開発して、収益の目処が立てば有償WebAPIを使うか、自前の機能に置き換えることになるかと思っています。
takagiさん、コメントありがとうございます。
私も、プロトタイプ作成の素材という考え方は非常に有効だと思います。
開発の上流工程(場合によっては開発前の企画段階)で、具体的な成果イメージを確認できますし、それを用いた効果的なデモは開発費確保のための有力な説得材料にもなりそうです。
しばらく見ていなかったら、いつの間にか深刻な話に…
そっとROMって応援しています
mineさんお久しぶりです。
いえ、それほど深刻なわけでもないですよ。ちゃんと解決の糸口は見つかりますから(^-^)