前日は、ホテルで発表用スライドの仕上げ作業をしました。
途中、空気の入れ替えをしながら外の景色を眺めたり・・・
夢中で作業しているうちに朝になってしまい、慌てて仮眠を取り、シャワーを浴びて身支度をし、荷物を持って部屋を出ました。
9時半から報告会がスタートし、自分を含む10名の開発者が順に発表。
夕方からは他会場の参加者とも合流し、第2部としていくつかの発表を聞き、その後立食形式の懇親会を終えて、9時にすべての予定が終了しました。
発表のほうは、まずまず上手くいったと思います。
発表の要点をまとめると次のとおりです。
1.現状の課題
インターネット上には、優れた技術やサービスが豊富に登場しています。
しかし、一般利用者にとっては、なかなか使い勝手がよくならず、使いたくても思うように使えずにいたり、最初から使うのをあきらめてしまっているユーザーがほとんどです。
中には活用しているユーザーもいますが、それはインターネットのごく一部の機能に過ぎません。
この状況では、サービス提供者側から見ても、せっかくの優れたサービスをなかなかユーザーに利用してもらえないという大変残念な状況です。
でも逆に言えば、そこには巨大な市場が潜在しているということです。
2.解決のアプローチ
インターネットという仮想世界と、ユーザーが住む現実社会との間の境界領域に、双方の橋渡しをするサービスを構築することが必要です。
これによって、ユーザーは複雑怪奇なインターネットを直接扱う必要がなくなり、その仲介サービスとの対話だけを行えば済むのです。
このようなサービスを何と呼べばよいかわからないので、さしあたり「仮想秘書」と呼ぶことにしました。
3.ネーミング
仮想秘書サービスのネーミングを次のように決めました。
Secretary(秘書)のcre
Escort(付添人)のsc
Mediater(仲介人)のat
を繋ぎ合わせて、「CRESCAT(クレスキャット)」と名づけました。
4.具体的な成果
今年度は、CRESCATのプロトタイプ(試作品)を、Webページとして開発しました。
ユーザーは、このページ(CRESCAT)との対話をするだけで、厄介なインターネットの仕組みを意識することなく、多くの有用なサービスを利用できるようになります。
CRESCATは、ユーザーのニーズを、「なに(What)」「いつ(When)」「どこ(Where)」「だれ(Who)」「どのように(How)」という要素だけで聞き取ります。
それを、インターネット上のサービスが理解できる言葉(パラメータ)に変換し、それぞれのサービスに処理依頼(リクエスト)し、処理結果(レスポンス)を受け取ります。
最後に、受け取ったレスポンスデータ(XMLなど)を、人が理解しやすい形に変換して出力します。
5.今後の展開
現在は、あくまでもコンセプトモデルを示すまでにとどまっており、実運用に耐えうるシステムではありません。
そこで、できるだけ早期に本格的な事業展開へ移行できるよう、このプロトタイプを使って多くの方々にCRESCATのコンセプトをご理解いただき、ご協力いただける企業との連携を広げていきたいと考えています。
6.補足説明
「仮想秘書」と言うと、いかにも人工知能(AI)を駆使した自然言語処理や高度な知的判断を伴うシステムを連想してしまう方が多いのですが、そのような切り口のシステムは、過去にも多くのトライアルが繰り返されてきたものの、なかなか世の中に普及していません。
一方、CRESCATは、決してその種の知的エージェントシステムではありません。
人とシステムとの間の橋渡しをすることに徹し、知的判断など高度な仕組みは、その先にあるサービス側に依存します。
たとえば、「仮想秘書は、株の売り買いのタイミングを指南してくれるのか?」という質問を受けることがあります。CRESCAT自体にはそのような判断力はありません。しかし、インターネット上に、株取引のアドバイスを専門とするエキスパートシステムがあれば、それをCRESCATに連携させるだけで、あたかもCRESCATが株取引のアドバイザーであるかのように振舞うことが可能です。
以上が発表した内容の要旨ですが、懇親会の場で他の参加者からもおおむね良い評価をいただくことができました。まずは一安心というところです。