財団法人日本気象協会の主催で「天気予報API活用アプリコンテスト」というアプリ開発コンテストが開催されています。
一見、誰もが手軽に入手できても良さそうな天気予報情報なのですが、実は非常に敷居が高く、なかなか思うように個人が利用できない構造となっています。
気象情報の配信は、おおむね次のような仕組みです。
(1) 天気予報の情報は、各地の気象台で観測された気象データを元に予報官が予測し、気象庁に集められる。
(2) この(1)のデータは、気象業務支援センターという財団法人を通じて大手の民間気象情報会社や財団法人日本気象協会にオンラインで配信される。
(3) 続いて(2)のデータを入手した大手民間気象情報会社や日本気象協会が一般の企業等に有料で提供する。
例えば、我々一般企業や個人が天気予報データを活用したサービスやシステムを構築するためには、(3)の情報を有料で利用するしかありません。
一方、Livedoorやgooなど、無償で天気予報情報を配信するサービスもありますが、降水確率が含まれていないうえ、天気概況(説明文)が一部しか公開されていないなど、非常に中途半端な内容です。
このため、多くのマッシュアッパーたちは、世の中で最もポピュラーな機能である天気予報を、満足に自分のサイトに組み込むことができずにいるのです。
もともと税金を使って収集している気象情報なのですから、無料で公開しても構わないように思いますが、仮に(1)の情報を無料で公開してしまうと、(2)の団体が食べていけなくなるという事情があって、おそらく無償化できないのではないかと個人的には想像しています。(違ったらゴメンナサイ!)
そんな矢先、冒頭のコンテストの募集記事を見て、「お!ついに天気予報APIを無償公開に踏み切ったか!」と思ったのですが、実はそうではありませんでした。
あくまでもコンテスト期間に限って実験的に無償公開し、最優秀作品に限り、1年間の無償利用権を与えるという、非常に限定的な公開となっています。大変残念なことです。
ちなみに、現在の利用価格は、とても個人に支払えるような額ではありません。
(a) 初期費用が10万5千円。
(b) 基本利用料は、月間リクエスト数に応じて変わってきますが、最低でも月額31,500円。
(c) ウィジェットやブログパーツ上での表示箇所数によって、最低でも月額21,000円。
が必要です。
これではとてもじゃありませんが、個人や個人企業レベルでは手が出せません。
総務省統計局の国勢調査や人口統計の情報、国土交通省の街区レベル位置参照情報など、税金を使って収集した情報であっても無償公開されているものは少なくないのですが・・・
日本が本気で情報化社会を進展させようと思っているのなら、国はせめて天気予報の情報くらい、自由に活用できるようにしてほしいと思いますし、注意報や警報なども取得できるようになれば、災害の防止策としても幅広く活用されると思うのですが。
